診療内容
緑内障とは
視神経に障害が起こり、視野が狭くなっていく病気です。
かなり進行しないと自覚症状があらわれない慢性緑内障と、眼圧が急激に上昇することで頭痛や吐き気などの症状が出る急性緑内障があります。
治療が遅れると失明する恐れがあるため、自覚症状がない場合も、人間ドックや眼科検診で定期的に緑内障検査を受けることをおすすめします。
症状
少しずつ視野が欠けていきます。ゆっくりと進行するため、初期、中期の段階では自覚症状があらわれない場合がほとんどです。病気がかなり進行すると視野の大部分が欠け、日常生活に支障が出てきます。
治療方法
一度障害を受けた視神経を回復させることはできないため、進行を遅らせる治療を行います。視神経がダメージを受けて視野が狭くならないように眼圧を下げる目薬を点眼します。症状によっては内服薬を併用する場合もあります。
糖尿病網膜症とは
糖尿病の三大合併症のひとつです。高血糖が原因で網膜が障害を受け、視力が低下する病気です。
糖尿病と診断された方は定期的に眼科を受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。
症状
- 初期
- 糖尿病の発症から数年~10年程度で発症しますが、初期での自覚症状はほとんどありません。
- 中期
- 「目がかすむ」「視界に小さな虫が飛んでいるように見える飛蚊症」の症状があらわれます。
- 後期
- 急激に視力が低下し、失明することもあります。
【状態の一例】
治療方法
- 初期
- 定期的に眼底検査をし、経過観察をします。糖尿病の治療と同様に血糖をコントロールします。
- 中期
- 中期の段階では新生血管(新たに発生する異常な血管)の発生を防ぐため、
網膜にレーザーを照射する「網膜凝固術」をします。
- 後期
- 網膜剥離や緑内障を併発している場合は手術をします。
アレルギー性結膜炎とは
目の表面にアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)が付着し、結膜(まぶたの裏側と白目を覆っている粘膜)が炎症を起こす病気です。
アレルゲンには花粉、ハウスダスト、動物の毛、コンタクトレンズの汚れなどがあります。花粉などを原因とし、
特定の季節にのみ症状があらわれるものを季節性アレルギー性結膜炎といい、一年中症状があらわれるものを通年性アレルギー性結膜炎といいます。
症状
目のかゆみ、充血、異物感、水状の目やに、まぶたの裏が荒れて、ぶつぶつとしたできものができるなどの症状があらわれます。
治療方法
検査でアレルゲンを特定し、その原因や症状に合わせた薬物治療を行います。抗アレルギー点眼薬や、重症の場合にはステロイド点眼薬を使用します。
また、アレルギー性結膜炎の改善には、生活の中でできるだけアレルゲンにふれない努力が必要です。花粉対策としてマスクやネガネの着用、ハウスダスト対策として家のほこりをこまめに掃除するなど工夫を心がけましょう。検査でアレルゲンを特定し、その原因や症状に合わせた薬物治療を行います。
イムノキャップラピッドについて
当院では、20分で結果がわかるアレルギー検査を導入しています。
アレルギー性結膜炎、花粉症(アレルギー性鼻炎)の主な原因となる 8項目のアレルゲンに対する反応が一度に目で見てわかる検査です。
検査の流れ
- 指先から採血を行います。
ごく微量で済みますので採血が苦手な方でも、ストレスなく検査を受けることができます。 - 結果が出るまで20分ほどお待ちいただきます。
- 一緒に結果を確認し、治療方針を決めていきます。
加齢黄斑変性とは
黄斑とは網膜の中心にあり、ものを見る時に重要な働きをしています。
加齢黄斑変性は加齢により黄斑が障害を受け、視力が低下する病気です。
症状
- 物がゆがむ
- 視界の中心が欠ける
- 視力が低下する。
初期症状
中心部のゆがみ
進行期症状
中心部の暗点、ゆがみ
治療方法
滲出型の場合は新生血管を鎮静化させる「抗VEGF抗体」という薬を硝子体内(眼球の中にあるゼリー状の組織)に注射します。
近視進行予防について
目はカメラのような構造をしており、水晶体がレンズ、網膜がフィルムの働きをし、水晶体が厚みを変化させることで網膜にピントを合わせています。
しかし、何らかの原因で眼軸長(目の奥行き)が伸びてしまうと網膜の前でピントが合ってしまい、遠くがぼやけて見える近視になります。
パソコンやスマートフォンを使うことで目を酷使することが多い今、近視になる方が増えています。
当院では薬や低濃度アトロピン点眼治療による近視進行予防を行っておりますので、ご相談ください。
治療方法
低濃度アトロピン点眼治療
- 6歳~12歳までで、軽度~中等度(-1D~-6D以下)までの学童の方が対象です。
- 就寝前に1滴点眼します。
- 3カ月に1度の診察・検査が必要です。2年以上の継続治療をおすすめします。
- 自由診療のため、薬代3,100円、診察・検査代3,000円がかかります。
コンタクトレンズ・メガネ処方について
メガネとコンタクトレンズは近視や遠視、乱視に対する身近な矯正手段です。
コンタクトレンズは用途や症状に合わせてさまざまな種類のものが販売されており、便利ですが、誤った使い方をしていると目の病気を引き起こします。
また、目に合わないメガネを使い続けると目の疲れなどの原因になります。眼科専門医による処方・定期検査を受けて、ご自身に合ったものをご使用ください。
コンタクトレンズについて
コンタクトレンズは高度医療機器です。ご購入の際は眼科専門医の診察が必要です。
当院で発行した処方箋を元にコンタクトレンズをお渡しする、 「加藤コンタクトレンズ」を併設しておりますので窓口までお越しください。